No,50 傘寿を迎えて、シノワズリーの優美なリフォーム✨

大きな観音様に見守られた神奈川県の大船駅にほど近い
見晴らしの良いマンションに長年お住いのH様。
『もう何にも欲しいものとかはないのですが、
一つだけ夢があって。。。。
自分の部屋をシノワズリー風にリフォームしたいと思っているのです』
お嬢様とお二人で来店された時、
H様はそうおっしゃいました。
こちらがリフォーム以前のH様のお部屋。
日当たりの良いリビングルームに隣接した和室を
ご自分の居室にリフォームされたい、とのことでした。
和室との仕切りにはちょっとした高さがあり
リビングルームとは仕切られた作りになっていました。
和室の壁には
引き戸の押し入れと上段のは戸袋がついていました。
これからの暮らしを見据え、
『リビングと一体感のある空間にしたい』
『けれども時には個室感も欲しい』 ・・・・・
そんなお考えをお持ちでした。
そこで思いつかれたのが
シノワズリーインテリアの《透かし建具》を使ってのリフォームでした。
H様は以前から
中国の宮廷ドラマをご覧になるのが大好きでした。
いろんなシーンに登場する優美な建具を
ぜひ自分の生活にも取り入れてみたい、と考えるようになったそうです。
ちょうどその頃、TVでは
中国ドラマ《月に咲く花の如く》の再放送が放映されていました。
このドラマはいつもの宮廷ドラマとは違い、
裕福な商家の設定。
現代のインテリアに取りれやすいシーンもたくさんあり
偶然、私もH様と同じ番組に夢中になっている最中でしたので
『あの建具の色、良かったわよね?』
『あの家具も素敵だったわ』
打ち合わせのお電話の度に,その日のドラマのシーンで話が盛り上がり、
楽しい日々を過ごさせていただいておりました。
そして出来上がったお部屋がこちらです。
床はリビングルームから続く同じフローリング材でフラットに。
建具を開けると
まるで広いワンルームのような解放感が感じられます。
透かし建具は計4枚。
カタログの中から選んでいただいデザインを元に4枚に割り付けました。
4枚は全く同じサイズとデザインでお作りしておりますので、
重ねた時もぴったりと、まるで1枚のように見えます。
2枚ずつ左右に分けたり、
真ん中に1枚だけ持ってきたり、
いろいろな形で使うことが出来ます。
また、吊り戸式なので、動かすにも力はほとんど必要ありません。
写真を見て、あれ?と思った方もいらっしゃるかもしれませんが、
床に溝がないのです。
これもH様が、いろいろなショールームに出向かれて見つけて来られた
最新式の取り付け方法で、
建具の底と床に磁石をはめ込み、
それで固定させるという近代的なシステム。
完璧なバリアフリーを実現することが可能となりました。
押し入れは折り戸のシンプルなクローゼットに変更。
扉を床から天井までの高さにすることによって
お部屋をすっきりと広く見せることが出来ます。
また、壁の半分はシャンパンゴールドのシノワズリー柄のおしゃれな壁紙を貼って
アクセントウォールにしました。
これらもH様のこだわられたポイントです。
そしてアクセントウォールの前には
特注で御作りさせていただいたアンティーク風エメラルドグリーンの
なんとも愛らしいシノワズリーチェストを設置しました。
朝は、ベランダからの気持ちの良い日差しを取り入れることができ、
昼間はお嬢様と楽しく過ごすリビングの一部として、
また夜になると建具とカーテンを閉めて居室となる。
H様の考えていたとおりの
使い勝手がよく
それでいて夢のある
理想通りのシノワズリールームが完成しました。
ちなみにこちらは、
リフォームと同時に張り替えられたキッチンの壁。
まるで植物図鑑のような壁紙がとっても素敵ですね♪
まるで姉妹のように仲の良いお嬢様とはゴルフのお供で、
海外へもよくいらっしゃるそうです。
こちらは、以前中国へ行かれた時に求められたものだそう。
お部屋の中でもひときわ目を惹いていたので、
近くで見せていただくと、
なんと!《刺繍》でできた風景画。
周りの彫刻も美しく、新しいインテリアにもぴったりですね。
最後になりますが、
今回のタイトルにある
《傘壽》とは?
そうなんです。H様はもうすぐ傘壽を迎えられるとのこと。
打ち合わせにいらして初めてお会いした時も
全く信じられないくらいのお若さだったので、
本当に驚いたのですが、
それはお見かけだけでなく、
センスや考え方、アイデア、すべてにおいてのことなのだと、
このリフォームが完成した時に
「若さとは年齢ではなく、常に前向きな心と美意識に宿るものなのだ」
とあらためて深く実感させていただきました。
こちらが本当に若々しいH様。
ご本人のご快諾をいただき掲載させていただきました。
玄関から見た室内も素敵です。
H様,お嬢様ありがとうございました。